2020年02月27日

永住許可できなかった外国人の子供の就職についての救済措置

永住許可の審査基準が厳しくなり(永住許可だけが厳しくなっているわけではないが)、永住許可の許可率が下がっていることは前回述べた。
実は永住許可ができなくて困るのは本人よりその子供だったりする。
本人はそのままの資格(「技術・人文知識・国際業務」など)で今までと同じ仕事なら働き続けることができる。永住許可とともに転職したり、起業したりすることを予定している場合は計画変更ということになる(まあ、他にも「永住者」でないと住宅ローンが組めないとかデメリットはあるのだが)。
ところが、「家族滞在」の子供はそのままでは働けない。

親が永住者になれば妻や子供は「永住者の配偶者等」に資格変更でき、永住者と同じくどんな仕事もできるようになる。
しかし、そもそも親が永住許可されなければ、「家族滞在」のまま。
「資格外活動許可」申請をしても週28時間以内のアルバイトしかできない。
「家族滞在」から「永住者」になることは不可能。
永住許可申請には単に10年以上在留していればいいというわけではなく、就労可能な資格で5年以上在留している必要があるからだ。

大学を卒業していれば、「技術・人文知識・国際業務」などへ資格変更が可能だ。
しかし、高卒で働きたい子はどうすればいいか。
実は救済措置がある。
「家族滞在」の在留資格をもって在留し,本邦で義務教育を修了した上,高等学校卒業後に本邦での就労を希望する方へ
小さい頃、親とともに来日し、少なくとも小学校3年ぐらいまでに入学し、高校を卒業した子は「定住者」に資格変更できる場合がある。
「定住者」は「永住者」と同じく活動内容に制限がない資格だ。
ある程度大きくなってから来日した子(中学校2年)でも「特定活動」資格変更できる場合がある。
「特定活動」は活動内容が不定の資格だが、少なくとも申請した仕事はできるという扱いにしてくれるのだろう。

親の不都合で不利益を受ける真面目な子供に対する例外的な救済措置というのが立法趣旨であろう。
よって、要件はかなり厳しく審査されると思われる。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 16:54| Comment(0) | 外国人ビザ

2020年02月26日

永住許可の許可率と処理期間について

永住許可の審査基準が厳しくなり、許可率が下がっていることは前に触れた。
どの程度、許可率が下がっているのか?
許可率については公表されている。
2011年の全国における永住許可の許可率は72.72%。その後、徐々に下がり、2018年は51.66%となっている。
名古屋入管のみの場合はさらに低い。
2011年が63.61%。2018年は30.39%。
もともと低かった許可率が急減している。
他の入管はここまで低くはなく、急減もしていない。
他の申請、在留期間更新などは他の入管と比べ特に低いわけではないのに、永住許可については名古屋は厳しい。

審査基準については税金、年金、保険料の滞納について厳しく審査されるようになったようだ。
以前は、滞納している分を支払えれば許可されたが、現在は支払っても許可されない(滞納期間による?)。
ある程度の期間(2年?)継続して支払わなければ許可されないようだ。
(年金、保険料を滞納しており、入管の指示に従い、入金したのに、結局許可されなかったという相談を受けたことがある。ただし、滞納だけの理由で不許可になったのかどうかも判断できない。)

処理期間についてはどうか?
永住許可の標準処理期間は公表されていない。
他の申請の標準処理期間は公表されているのに不思議だ。
在留審査処理期間
永住許可申請のページには標準処理期間4ヶ月とあるが、処理期間が短かったときから修正されておらず、まったくあてにならない。
しかし、以前に比べ長くなっていることは間違いない。
以前、名古屋入管審査官から平均9ヶ月かかると聞いた。
現在、さらに長くなっている可能性もある。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 12:06| Comment(0) | 外国人ビザ

2020年02月24日

行政書士申請取次実務研修

先週の金曜日、2月21日、大阪で「行政書士申請取次実務研修」を受けてきた。
申請取次の更新申請にはこの実務研修の修了証書のコピーを添付しなければならない。
(書式の説明にはないが、愛知県行政書士会の場合、愛知県行政書士会の行う研修の修了証も必要。更に3年分の申請取次の実績報告書も必要。単位会によって、かなり違いがあるようだ。)

大阪入管の大塚統括審査官、申請取次行政書士委員会の西川先生らによる講義が行われたが、時間が限られていることから早足も早足。
大量の資料を渡され、要点をチェックするだけで終わる。

要点はやはり、「特定技能」
政府は4万人を見込んでいたが、現状遠く及ばない。
しかし、11月から急増しているので今後増えるだろうとのこと。

西川先生からは最近の改正点について。
改正点については法務省のサイトで告知されるが、突然告知されるので常にチェックすることが必要。
最近の動向については永住許可の要件が加重され、許可率が著しく下がったという点が印象に残った。

マークシート方式による効果測定。
入管についての知識を問う四択問題だが、この成績が悪いからといって修了証書がもらえないということはない。
事前に問題集をやりこんでおけば10問正解もむずかしくない。
ただ、ひっかけ問題も多く、事前に予習をしておかないとむずかしいかも。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 21:34| Comment(0) | 外国人ビザ

2020年02月17日

審査期間

入管への申請取次を受けるとき、必ず受ける質問がある。
(審査に)どれぐらいの時間がかかりますか?
当然だが、受付からすぐに審査が始まるわけではない。
げんそくとして受け付けた順から審査に入るので、審査が始まるまで相当な時間がかかる。
その時間も含めての標準処理期間だが、ケースバイケースとしかいいようがない。
公式情報としては法務省の該当ページ
在留資格認定証明書が1〜3ヶ月、在留期間更新が2週間〜1ヶ月、在留資格変更も2週間〜1ヶ月としているが、この情報は古い記載のまま更新されておらず、現在はこの最長、あるいはこれ以上かかることを覚悟しておいた方がいい。
入管が発表している平均日数はこれ。
在留審査処理期間(日数)の公表について

直近の第2四半期(令和元年7月1日〜9月30日)だと「技術・人文知識・国際業務」だと在留資格認定証明書で50.5日、在留期間更新でも31.4日、在留資格変更なら41.8日と相当に長期化している。
あくまでも平均日数なのでこれだけ待てばよいというわけではなく、これより大幅に早く結果がでることもありうる。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 17:21| Comment(0) | 外国人ビザ

2020年02月16日

帰化後の本籍

帰化した後の本籍をどうするかも悩みどころ。
現住所を本籍地にする人が多いが、日本国の領土内ならどこでもいいと聞いて悩む人もいる。

本籍地といえば、帰化後転籍する人もいる。
作ったばかりの戸籍謄本には帰化した事実が記載されているが、新しい戸籍謄本にはその事実が記載されていない。
除籍謄本を取得すれば、わかってしまう事実だが、転籍を繰り返せばわかりずらくはなる。

これも一昔前は帰化した事実をわかりにくくするサービスとかいってオプション料金をとっていた先生もいたが、現在はごく当たり前の事実としてネットで公開されている。

再婚を有利にするため、離婚した過去を隠したい人も利用するテクニックらしい。
バレたとき、かえって相手に不快感を与えると思うのでやるべきではないと思うが。

帰化した場合も帰化した事実を記載された戸籍謄本が必要になった場合、かえって面倒になるのでやめた方がいい。
後日、兄弟が帰化することになった場合も(帰化した兄弟がいる場合、帰化事実の記載された戸籍謄本が必要となる)、余計な手間がかかる。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 15:15| Comment(0) | 帰化

2020年02月09日

帰化後の氏名

帰化許可申請書には「帰化後の氏名」を書く欄がある。
在日コリアンの場合、通名をそのまま帰化後の氏名にするケースがほとんどなのだが、そうしなければならないということもなく、まったく新しい名前をつけることも可能。

帰化後の「名」は、原則として常用漢字表、戸籍法施行規則別表第二に掲げる漢字、ひらがな、カタカナ以外は使用できない。
つまり、新たに出生した子に名前をつける場合と同様ということ。
href="http://www.moj.go.jp/MINJI/minji86.html" target="_blank">子の名に使える漢字

帰化後の氏についてはその他の正しい日本文字も使用できる。
簡体字やアルファベットは無理だが、名、氏ともにカタカナでもかまわない。
(意外なようだが、帰化人以外でもカタカナの氏、名の人は珍しくない)

いわゆる姓名判断、字数や画数にこだわる人もいる。

また、いわゆる在日っぽい名前はいやだという人もいる。
ネットでこういった名前は在日が多いなどという書き込みを読んで気にしているようだ。
正直、どこまでそのあたりを気にしている人がいるのかは疑問なのだが……。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 20:05| Comment(0) | 帰化

2020年02月02日

韓国相続

前回、野村先生が韓国相続に特化した戦略をとっていることを聞いて感銘を受けたことを書いた。
それだけ韓国相続は難しいと言われている。
在日コリアンには資産家が多く、日本人のイメージする遺産より一桁多いという噂もあるが、それはおいといて。
「法の適用に関する通則法」という法律がある。
日本に住んでいる外国人や外国に住んでい日本人についてどの国の法律が適用されるのか定めた法律だと思ってくれればいい。
その第36条にこうある。
「相続は、被相続人の本国法による。」とある。
つまり、韓国人が亡くなった場合、相続は韓国の法律に従って行われる。
日本で生まれ育って、韓国に行ったこともない、日本語しかしゃべれない人だとしても、国籍が韓国なら韓国法が適用される。
子供は帰化して日本人になっていたとしても関係ない。
相続人(遺産を受ける人)ではなく、被相続人(遺産を残す人)の国籍が問題なのだ。
そして、日本の相続法と韓国の相続法は似た部分もあるが、違う部分も多い。
大体、相続分が違う。

以前、帰化を依頼してきたお客さんに司法書士に作成してもらった相続関係図を見せてもらったが、日本の相続法に従った相続分が記載されていた。
専門家でさえ、間違える

帰化をしたのが子供だけで親が韓国籍のままという家族の場合、相続は日本人の場合より数段やっかいになると考えて良い。
韓国法に精通した専門家に依頼する他ないと思うが、探すのは大変だろう。
民団や本国とのコネクションがある人はまだいいが。

実は相続は日本法に従って遺言すれば、日本法に従って相続をしてよいという規定が韓国民法にある。
これをやってくれればぐっと楽になるはずなのだが。

うちのお客さんにも少なくとも相続は日本の法律によるという内容の遺言書を書いてもらうよう、親に頼んでほしいとお願いしているのだが……。

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posted by 行政書士  小林 憲一 at 22:19| Comment(0) | 日記